5博士が腰痛に心身症を疑うように成ってから、何気なく心理的要因を探りながら診察を続けて行くと、 早く治る患者と治らない患者がほぼ正確に予測できるように成ったのです。 さらに、その中で、痛みの原因がこころに有る事を認めた患者は、 それを否定した患者に比べると、より早く改善している事にも分かったのです。 この発見によってサーノ博士は筋骨格系疾患に対するもっとも重要な治療的要素は、 自分の身体に起きている事を、本人が正確に理解する事だと確信するようになりました。 そして、それを患者に理解させる事が、 筋骨格系疾患の「特効薬」に成ると言う結論に達し、これがTMS理論の始まりでした。 同書では、少し極端な考えかたをしています。 と言うのは、 この「特効薬となる情報」が 「医学会に流布している呪いを解く為の情報」と言って居るのです。 具体的に 「老化現象、外傷、運動不足、不良姿勢、先天的異常等は、身体の構造異常、腰下肢痛とは一切関係が無い」 と言い 「こうした誤った情報「呪い」を信じている限り、不安や恐怖によって痛みが強くなるだけで無く、治癒が遅れたり、再発する可能性が高くなる」 と言って居るのです。 |